概要世界的な食品包装・加工システム大手のTetra Pak(テトラパック)は2026年3月、タイ・ラヨーン県に新たな製品開発センター(PDC:Product Development Centre)を正式に開設した。アジア太平洋(APAC)地域の食品・飲料メーカーが新製品のコンセプト構想から量産化まで一貫した支援を受けられるよう設計された施設で、同社グローバルネットワーク12拠点目のPDCとなる。東南アジアでは機能性飲料市場の新商品投入が前年比約15%増と急拡大しており、地域内での製品開発支援ニーズに応えることが主目的だ。顧客向け商業トライアルは2026年第2四半期に開始予定で、業界から大きな注目を集めている。40,000平方フィートの最先端施設が担う製品開発革命©︎UnsplashラヨーンPDCは約40,000平方フィートの広大な施設で、「液体食品ソリューション」と「食品開発ファシリティ」という2つの統合エリアで構成される。無菌・非無菌双方に対応したセミ工業規模のパイロットプラントを備え、乳製品、各種飲料(ジュース・コーヒー・茶など)、植物性食品、アイスクリーム、食品アプリケーション(Tetra Recart®を使ったお惣菜・おかゆ類)、食品サプリメント・栄養補助食品という6つの高成長カテゴリーに対応する。食品科学者・バイオプロセスエンジニア・プロセス専門家が常駐し、レシピ検証から官能検査・栄養分析・賞味期限試験・消費者調査まで一貫して支援する体制を整えている。 同社はAPAC地域への投資を拡大しており、ベトナム・ビンズオン省での包材生産工場拡張に続く戦略的投資として位置づけられる。マーケティング担当VPのジュリア・ラッシャー氏は、アジア太平洋全体でより付加価値の高い差別化製品へのニーズが高まっており、メーカーが自信を持って市場投入を加速できる基盤を提供したいと述べている。同センターはベトナム・タイだけでなく、マレーシア・シンガポール・フィリピン・インドネシアを含むAPAC全域のメーカーの製品開発を支援する拠点として機能する計画だ。多様な規模のメーカーが恩恵を受けるオープンイノベーション基盤©︎UnsplashラヨーンPDCは大企業だけでなく、自社でパイロットプラントを持てない中小規模の食品・飲料メーカーにも門戸を開いている点が特徴だ。高価値原材料の試作や市場投入前のリスク検証を、本番生産に近い条件で低コストに実施できるため、新興ブランドや機能性飲料スタートアップにとっても有力な開発パートナーとなりうる。テトラパックのグローバル12拠点ネットワークとの連携により、各地域に特化した知見を横断的に活用できる点も競合他社にはない強みといえる。ローカルメモタイはASEAN最大級の食品輸出国であり、機能性飲料・植物性食品分野でも急速にイノベーションが進んでいる。ラヨーンはバンコクから車で約2時間の工業集積地で、食品加工業の集積が厚い。この立地にテトラパックが大型PDCを開設したことは、タイを東南アジアの食品開発ハブとして強化する動きと重なる。同国の消費者は健康意識が高まっており、機能性飲料や植物性代替食品への需要拡大は今後もAPAC全域のトレンドをリードしていくだろう。参考URLPR Newswire記事https://www.prnewswire.com/apac/news-releases/tetra-pak-opens-product-development-centre-in-thailand-unlocking-a-world-of-possibilities-for-food-and-beverage-innovators-across-asia-pacific-302726926.htmlTOP Image©︎TetraPak