2026年4月2日にベトナムで開催された「Retail Asia Summit – Vietnam」のパネルディスカッションにおいて、AEON(イオン)ベトナムとGuardian(ガーディアン)ベトナムの業界リーダーが、Gen Z(Z世代)消費者の行動変容に対応した戦略を語った。価格と品質を中心とした従来の価値観が薄れ、信頼・体験・パーソナライズへの重点シフトが進んでいることが明らかになった。登壇者はデジタルエンゲージメント、データ活用、体験型戦略がGen Z獲得の鍵だと強調し、業界全体に変革の必要性を訴えた。価値観の変容とデータ活用が問われる時代©︎UnsplashGuardianベトナムのLance Canavan(ランス・キャナバン)マネージングディレクターは、Gen Zにとって価値の方程式が「価格×品質」から「信頼×関連性×体験」へと移行していると指摘した。同氏はGen Zが独自の情報チャネルを持ち、小売業者にはデータ分析を通じた高度なパーソナライゼーションが求められると語った。また、彼らが来店前にオンラインでリサーチを80〜90%完了させており、店頭ではファイナライズを支援する質の高い接客が重要になると述べた。さらに、ウェルネスやビューティ、ライフスタイルカテゴリーが今後も需要を牽引するとの見方も示された。AEONベトナムのNguyen Tra My(グエン・ティー・マイ)ジェネラルマネージャーは、購買の背景にある「なぜ買うのか」という感情的な動機を理解することが小売戦略の要だと強調した。同氏はAEONが伝統衣装への関心高まりを受けて商品展開と売り場体験を刷新したほか、地域ごとの需要差(都市部と地方)に応じてカテゴリー戦略を柔軟に変えていることを紹介した。店舗体験と感情的ロイヤリティの重要性©︎UnsplashGen ZはSNSなどのオンラインチャネルで商品を発見する一方、Gen Y以上の世代は口コミに頼る傾向が強い。キャナバン氏は、短期的なトレンド対応だけでなく、感情的なつながりが長期的な顧客ロイヤリティを育てると語った。小売業者はオンラインとオフライン双方でGen Zと接点を持ちながら、「カスタマーファースト」の組織文化と迅速な仮説検証が今後の競争力を左右すると指摘した。ローカルメモベトナムのGen Zはソーシャルコマースとショート動画を通じた購買行動が急拡大しており、TikTokショッピングが日常化しつつある。一方で、家族との買い物を重視する文化的背景から、体験型の実店舗需要も根強い。小売業者がデータ活用と感情訴求の両輪を回せるかどうか、それが都市部だけでなく地方市場での存在感にも直結する時代になった。日本企業にとっても、感情マーケティングとデータ連携の組み合わせは今後の東南アジア戦略で必須の視点である。参考URLRetail Asia記事https://retailasia.com/stores/event-news/vietnam-retailers-target-personalisation-gen-z-turns-online-discoveryTOP Image©Unsplash