概要タイの著名な実業家一族出身のピーチ・パチョン・ジラティワット氏が、2026年3月にプレミアムスナックブランド「MAW(マウ)」を創業・発表した。同ブランドは大衆向けスナックと高価な輸入菓子の間に存在する市場の空白を埋めることを目的とし、グローバルなフレーバーを取り入れたプレミアムエビせんべいをタイのスーパーマーケットのTOPS(トップス)724店舗にて独占先行販売を開始した。将来的にはアジア展開も視野に入れている。「Elevate The Ordinary」が埋める市場の空白とブランド戦略©︎MAWEuromonitorのレポートによると、タイのセイボリースナック市場は2025年の553億バーツ(約2,400億円規模)から2030年には約680億バーツへ拡大する見通しだ。こうした成長市場において、MAW(マウ)はブランド名をMouth(口)とJaw(顎)から着想し、「こだわりをもって新しい体験を求める消費者」をイメージした。コンセプトは「Elevate The Ordinary(日常を特別に)」。自らを「Accessible Indulgence(手の届くぜいたく)」と位置づけ、特別なシーンを待たずとも毎日の暮らしの中でプレミアムな体験を楽しめる存在を目指している。第1弾製品として、グローバルなテイストにインスパイアされた3フレーバーのプレミアムエビせんべいを展開する。日本発想の「Spicy Mentaiko Mayo(スパイシー明太子マヨ)」、アメリカ×メキシコのフュージョン「Cheddar Jalapeño(チェダーハラペーニョ)」、ヨーロッパ風の「Salted Rosemary Butter(ソルテッドローズマリーバター)」の3種類で、50g・69バーツ(約300円)と120g・145バーツの2サイズで販売される。販売チャネルはオフライン中心(約70%)とし、まずはTOPSの顧客層とブランドのポジショニングを一致させることを優先する方針だ。都市の若者が主役—25〜35歳の「Urban Tastemaker」へのアプローチ©︎MAWマウの主要ターゲットは「Urban Tastemaker(都市のトレンドセッター)」と称する25〜35歳の都市居住者だ。Megatrend Reportによればタイ人消費者の67%がプレミアムな食品やスナックを試すことを好み、それが自身のライフスタイルやアイデンティティを表現するツールと認識している。同ブランドはまずニッチ市場からスタートし、3〜5年後には新製品の開発と並行してフィリピン市場への海外展開も計画している。フィリピンはスナック市場の規模が約26億ドルと大きく、タイに近い食習慣を持つため最初の海外進出先として選ばれた。なお同ブランドにはフィリピン人の共同創業者もおり、現地パートナーシップの構築を強化している。ローカルメモタイでは近年、コロナ禍を経て「ちょっといいもので気分を上げたい」という消費マインドが定着した。特に若いバンコク市民の間では、ブランドのロゴや産地よりも「体験の質」や「SNS映え」を選ぶ基準にする傾向が強まっている。MAW(マウ)が明太子マヨやローズマリーバターといった海外フレーバーをあえてエビせんべいに落とし込んだのは、「外国気分を手軽に味わいたい」というインサイトをうまく突いた戦略だ。タイらしい食文化の柔軟性を生かした同ブランドの展開は、今後の東南アジア市場でも注目に値する。参考URLMarketing Oops!記事https://www.marketingoops.com/news/biz-news/maw/TOP Image©︎MAW