概要ベトナムのホーチミン市人民委員会は、同国の化粧品に対する監督を緊急に強化するよう指示した。この動きは、ベトナムの美容市場がEC(電子商取引)を中心に急拡大する中で、偽造品や安全でない化粧品の流通が増加し、公衆衛生への脅威となっていることが背景にある。当局は、オンラインおよびオフラインでの監視を強化し、ECプラットフォームと連携して違法製品を販売する業者を迅速に排除する方針。専門家からは、現行の事後検査中心の規制では市場の成長速度に追いついておらず、より高度な追跡システムや検査体制の構築が不可欠であるとの声が上がっている。ECブームが招いた偽造品と規制強化ベトナムの美容市場は、ECの普及を追い風に急速な成長を遂げている。報告によると、過去1年間でECサイトを通じた美容製品の売上高は約29億1,000万ドル(約4,550億円)に達し、前年比で約30%の増加を記録した。大手化粧品メーカーのロレアルも同地域を最速の成長市場と位置付けるなど、その勢いは著しい。しかし、この市場拡大の裏で、大規模な偽造品問題が深刻化している。最近では、中国製の偽造化粧品をFacebookやEC大手のShopee(ショッピー)で販売していた組織が摘発され、約25トンもの製品が押収される事件も発生した。©︎Unsplash今回の規制強化では、保健局や文化スポーツ局がオンライン広告や販売の監視を主導し、商工局がECプラットフォームと協力して違反業者への対応を強化する。専門家は、現在の事後検査に頼る規制モデルには限界があると指摘しており、今後はデジタル追跡システムやリスクに基づいた検査モデルの導入、さらには関連機関同士のデータ共有が、市場の健全な成長と消費者保護の両立に不可欠だと見ている。消費者を欺く巧妙な販売手口©︎Unsplash偽造品を販売する業者は、「並行輸入品」や「企業の在庫一掃品」などと偽り、異常な低価格で消費者の購買意欲を煽っていた。さらに、電子偽造防止スタンプや偽の発送元住所を使用することで正規品であるかのように見せかけ、消費者の信頼を得ようとする巧妙な手口も明らかになっている。専門家は、こうした非正規ルートで流通する製品には、水銀やステロイドといった有害物質が含まれている可能性を警告しており、消費者が知らず知らずのうちに健康を害するリスクに晒されている。ローカルメモベトナムでは経済成長とともに、特に若者を中心に美容への関心が非常に高まっている。SNSやECで手軽に化粧品が買えるようになったことで市場は爆発的に拡大したが、その裏で品質や安全性を担保する仕組みが追いついていないのが現状だ。正規品と信じて購入した製品が、健康を害する偽物だったというケースは後を絶たないだろう。今回の規制強化は、消費者を守り、市場の健全な発展を促すための重要な一歩である。今後は消費者が自ら製品の真偽を確認できるような、デジタル追跡システムの導入が成功の鍵となるに違いない。参考URLPersonal Care Insights記事https://www.personalcareinsights.com/news/vietnam-cosmetics-crackdown-counterfeit-surge.htmlTOP Image©︎Unsplash