ネスレは2026年7月、タイのサムットプラーカーン県に新たなネスカフェ生産拠点を建設すると発表した。投資額は6.98億ドル(約1,047億円)で、可溶性コーヒーやコーヒーミックス、即飲コーヒー飲料まで幅広く生産する計画だという。2028年後半の稼働開始を目指し、500人以上の雇用を創出する。同社アジア・オセアニア・アフリカ地域担当のレミー・エジェル氏は、成長するコーヒー需要への対応とタイ市場でのブランド強化が狙いだと述べている。タイ投資委員会からも支援を受けており、同国の持続可能な経済成長戦略とも合致する。130年超の歴史とタイのコーヒー産業支援©︎Unsplashネスレはタイで130年以上の事業実績を持ち、現地産ロブスタ種コーヒー豆の大口買い付け先としても知られる。新工場では最先端の抽出・香気回収技術を導入し、焙煎豆本来の香りを生かした製品づくりを進める。梱包や搬送、在庫管理にはロボティクスや自動化システムを活用し、品質と効率、持続可能性の向上を図る。また、現地産原材料の年間調達額は1.24億ドル(約186億円)超に上る見込みで、タイの農家や取引先への経済波及効果も大きい。同社は40年以上にわたり苗木の提供や環境再生型農業の推進を通じてタイのコーヒー農家を支援しており、今後もこうした取り組みを継続する方針だ。同工場の稼働開始により、東南アジア地域全体のネスカフェ生産能力もさらに拡大する見通しである。現地農家と地域経済への波及効果©︎Unsplash新工場は単なる生産拠点にとどまらず、地元経済にも直接貢献する。年間1.24億ドル(約186億円)超の現地原材料調達は、タイ国内のコーヒー農家や関連業者にとって安定した取引先確保につながる。ローカルメモタイは屋台やコンビニでインスタントコーヒーが日常的に飲まれる国だ。ネスカフェは長年タイの食卓に根付いており、今回の巨額投資はブランドへの信頼の証とも言える。現地では農業支援を通じた企業イメージも根強く、単なる工場建設以上の意味を持つプロジェクトだと感じる。参考URLFood Engineering記事https://www.foodengineeringmag.com/articles/103789-nestle-to-build-698m-nescafe-facility-in-thailandTOP Image©Nestlé