欧米は、代替肉、オーガニック食品、ノンアルコールドリンクといった新たな食の潮流が次々と生まれるトレンドの発信地となっている。では、著しい経済成長を遂げている東南アジアでは、こうした欧米発のトレンドがどの程度根付いているのだろうか。本連載ではベトナム、タイ、インドネシア、カンボジアの4カ国に焦点を当て、現地の主要スーパーマーケットを対象に実地調査を実施。第2回は伝統と現代が共存するマーケット・タイを調査し、最新の食の実態を探る。ハラール・フレキシタリアンなど多文化が共生2023年時点で約4.3兆バーツ(約19兆円)に達したタイの食品小売市場では、都市化と中間所得層の拡大により、モダン小売(ハイパーマーケット・スーパーマーケット)が全体の約7割を占める。タイは宗教的には仏教徒が多いものの、南部を中心にイスラム教徒が多く、ハラール食品は小売・外食ともに重要なカテゴリだ。近年は健康意識の高まりに加え、仏教の不殺生思想や菜食週間「ギンジェー」の影響もあり、植物性食品をベースとしながら時々肉や魚を取り入れる“フレキシタリアン”が急増。2022年には約65%の消費者が健康目的で植物性食品を取り入れたとされ、代替肉やプラントベース市場の成長を後押ししている。店舗視察:各カテゴリ揃っているが品揃えに偏りあり今回の調査対象店舗…