世界のZ世代が創る未来の働き方vol.4:『心地よさ』が職場を変える若者の価値観を象徴する「ブレジャー(Bleisure)」ブーム出張と出張先での観光や余暇を組み合わせる「ブレジャー(Bleisure)」。ビジネス(Business)とレジャー(Leisure)を掛け合わせたこの造語が、注目を集めている。これまでの出張といえば、慌ただしいスケジュールの中、無機質な会議室でただミーティングをこなす、というイメージが強かったが、いまや、仕事とともに現地の文化に触れたり、普段味わえないユニークな体験を楽しむことができる絶好の機会として捉えられるようになって来ているのだ。この傾向は、仕事の中にも旅行や自己成長の要素を取り入れたいと考えるZ世代の間で特に顕著に広がっている。従来の、「仕事」と「プライベート」の明確な線引きを越えて、よりフレキシブルな働き方を追求する彼らの価値観を象徴するトレンドとして、その動きは加速している。グローバルにおけるブレジャートラベル市場は、2024年に6,927億米ドルと評価され、2035年末までに4兆1,772億米ドルに達すると予想されている。https://www.globenewswire.com/news-release/2025/02/03/3019439/0/en/Bleisure-Travel-Market-Set-for-Explosive-Growth-Projected-to-Reach-US-4-177-2-Billion-by-2035-Fueled-by-a-17-8-CAGR-and-Robust-Revenue-Growth-Says-TMR.htmlブームの背景Z世代がブレジャーを積極的に取り入れる背景には、彼らの特徴的な価値観が色濃く反映されている。その一つが、仕事中心の生活からの脱却を目指す姿勢だ。バブル期やリーマンショック後の厳しい就職環境を経験した親世代を見て育った彼らは、「仕事が人生のすべて」という考え方に懐疑的である。代わりに、自分らしい生き方やワークライフバランスを重視する傾向が強い。さらに、若くしてコロナ禍を経験したことで、「今できることを大切にしたい」という思いも強く、旅行や新しい体験への渇望が高まっている。デジタルネイティブとして育った彼らは、時間や場所にとらわれない働き方に抵抗が少なく、むしろそれを当たり前のものとして捉えてているという特性も、このトレンドに通じているのだ。Z世代のブレジャーに対する動機や嗜好には次のようなものがある。フレキシブルな労働環境: リモートワークや柔軟なスケジュールが増加したことにより、ビジネスミーティングの後に訪問先の都市での滞在を延長しても、業務を中断することなく、仕事と観光を組み合わせることができる。ワークライフバランス: 現代のプロフェッショナルは、経験と個人のウェルビーイングを重視している。ブレジャーによって、忙しいビジネス活動の後にリラックスでき、旅行の機会を最大限に活用することができる。コスト効率: ブレジャーには経済的なメリットがある。企業が目的地までの往復の交通費を負担し、従業員は追加のレジャー分の費用のみを負担すれば良いため、コストパフォーマンス(費用対効果)が高い。満足度の向上: 新しい目的地を探索する機会を得られた従業員は、仕事への満足度が高まり、生産性も向上すると報告することが多い。そのため、ブレジャーは雇用主にとっても魅力的な選択肢となっている。変化を受け入れる企業方針企業側の対応も変化してきている。従来は「出張=仕事」という固定観念が強かったが、優秀な若手人材の確保や従業員満足度向上の観点から、ブレジャーを積極的に認める企業が増加している。実際、一部の先進的な企業では、出張の前後に私的な滞在を認める制度や、ブレジャー手当の支給など、柔軟な福利厚生制度を導入し始めている。このような企業の姿勢変化も、ブレジャーの更なる普及を後押しする要因となっている。米国企業の61%、欧州企業の44%が出張予算の増加を見込んでいる。https://www.travelperk.com/wp-content/uploads/TravelPerk_The-Value-of-Business-Travel-Report_2024_ENUS.pdfZ世代が牽引するブレジャーの広がりは、単なる旅行トレンドの変化にとどまらず、働き方改革や価値観の多様化という、より大きな社会変革の一端を示している。彼らが追求する、「働く」と「遊び」を組み合わせたワークスタイルは、今後の働き方や余暇の在り方にも影響を与えていくことだろう。ブレジャー需要に対応したアプリ例Navanはブレジャー機能に特化したアプリで、企業経費と個人経費を分けて、レジャー予約をビジネス旅行にシームレスに追加することが可能。従業員は、個人旅行で企業が交渉したホテル料金にアクセスでき、ロイヤルティ プログラムを利用してさらに節約できる。ビジネス旅行とレジャー旅行の両方で 24 時間年中無休のサポートも提供している。https://navan.com/出典https://www.smbceo.com/2024/03/07/here-is-what-you-should-know-about-the-bleisure-boom-in-2024/https://stuba.com/the-rise-of-bleisure-blending-business-with-leisure-travel/https://www.travelperk.com/value-of-business-travel-report/https://globetrender.com/2024/07/17/business-travel-budgets-grow-gen-z-employees/https://euroweeklynews.com/2025/01/02/gen-z-employees-seek-bleisure/