概要ハラール市場は、単なる宗教的価値観から「コンシャス・ハラール(意識的にハラールを選ぶこと)」という新たな段階に進みつつある。タイ産業省傘下の国立食品研究所は、今後3年間でハラール業界を大きく変える10のメガトレンドを発表した。透明性、健康志向、サステイナビリティといったトレンドを重視するブランドが、市場競争で優位に立つと考えられる。「ソバー・キュリアス」ブームでハラールに注目集まる飲料市場では、若年層を中心に「ソバー・キュリアス(飲酒を控える選択)」の傾向が続いている。この考え方はハラールの価値観と共通しており、ハラール分野でもノンアルコール飲料が注目されている。単にアルコールを含まないだけでなく、リラックス効果やエネルギー補給など、機能性を含むさまざまな飲料の人気が高まっている。これらの機能性飲料を飲みながら、アルコールなしで社交の場を楽しむ傾向が加速している。©︎Unsplash現代に合わせて安心感や利便性が加速タイでは、従来のロゴステッカーによるハラール認証から、デジタルシステムによるハラール証明へ移行しようとしている。消費者は商品のQRコードを読み込むことにより、原材料の生産地や流通経路を確認できる。偽造防止と信頼性向上の観点からも、この流れは加速している。また、急速な都市化によって利便性向上も大きな課題となった。そのため、忙しい生活の中でも手軽に調理できる、即食などのハラール食が普及している。ラマダーン期間中には、宅食など素早く栄養補給できる製品の需要が急増する。©︎Pexelsさらに、国際基準の統一やデジタルプラットフォームの活用も求められている。これらに対応することで、国境を越えた流通と中小企業の参入が可能になるだろう。健康やサステイナビリティを意識したハラール中東や東南アジアを中心に生活習慣病患者が増加する中、健康的なハラール製品の需要が高まっている。特に、プレバイオティクス・プロバイオティクスや機能性タンパク質を強化した製品、手軽に摂取できる栄養補助食品などが注目されている。さらにサステイナビリティについては、より現実的なアプローチが求められている。廃棄物削減は、イスラム教の教義にも通じる考え方だ。再生素材の活用などにより、メーカーは手頃な価格を維持しつつ、環境に配慮する姿勢が求められている。ローカルメモハラルというと日本ではまだ「イスラム教徒向けの食事」という限定的なイメージが強いかもしれない。しかしこの記事は、ハラルが健康、倫理、サステナビリティといった現代的な価値観と融合し、より普遍的な「意識の高い消費」の象徴へと進化していることを示している。特に、動物福祉などを求める「Tayyib(タイイブ)」の概念や、若者のアルコール離れという世界的な潮流と結びついている点は興味深い。タイがアジアのハラルハブを目指していることもあり、これは宗教の枠を超えた巨大なビジネスチャンスなのだと感じさせられる。参考URLThe Nation誌記事https://www.nationthailand.com/life/food/40062438Top Image:©Unsplash