韓国大手食品メーカーCJ(シージェイ)チェイルジェダンは2026年4月、ベトナム最大手小売グループの一つMobile World Group(モバイル・ワールド・グループ)傘下のスーパーチェーンBach Hoa XANH(バックホアサン)とMOU(業務覚書)を締結した。調印式はハノイで開催された韓越ビジネスフォーラムの場で行われ、両国政府関係者も立ち会ったとのこと。目的は加工食品の共同開発・流通拡大・コールドチェーン強化で、Kフードのベトナム全土展開を目指すとされる。過去4年間で年平均20%増という販売実績を背景に、今後は南部から北部・地方都市へと市場を広げる方針だ。急成長する提携関係と売上7倍の背景©︎UnsplashCJチェイルジェダンが2015年にベトナムへ参入したのは、製粉事業がきっかけだという。その後、現地化戦略・M&A・先進生産拠点への投資を通じて急拡大し、2016年比で売上は約7倍に増加した。現在は冷凍餃子やキムチカテゴリーで国内トップシェアを確保するとされる。Bach Hoa XANHは全国2,700店超を展開し、MWGが擁する同国最大規模の小売ネットワークを誇る。今回の提携強化では、同社のコールドチェーン物流ノウハウとBach Hoa XANHの広大な店舗網を組み合わせ、冷蔵・冷凍インフラへの追加投資や食品安全・品質管理システムの整備を推進するとのこと。さらに麺類・スナック・加工肉など常温棚向け新カテゴリーも投入予定で、製品ポートフォリオをより現地の嗜好に合わせて多様化させる方針だ。オンライン・オフライン双方で消費者接点を拡充©︎Unsplash消費者接点の強化策として、両社はKフードフェスティバルなどの体験型キャンペーンを共同実施するほか、Bach Hoa XANHのモバイルアプリ内に「CJゾーン」を設置し、デジタルとリアル店舗を連携した購買体験を提供する計画だという。Bibigo(ビビゴ)ブランドのベトナム全国区化を狙い、特にホーチミン中心の南部市場から北部・地方都市への面的拡大を加速させるとされる。ローカルメモベトナムでは「Bach Hoa XANH(バックホアサン)」は生鮮・日用品の近隣スーパーとして市民の日常に深く根付いており、若い世代にも利用頻度が高い。近年はKドラマやKポップの影響でキムチやBibigo餃子を試すベトナム人消費者が増加しており、Kフードはもはやトレンドではなく定番化しつつある。CJが北部・地方都市の流通網まで押さえにかかる動きは、日本食メーカーにとっても他人事ではない。現地の味覚に合わせた商品開発とコールドチェーン整備の両輪こそが、東南アジア市場での持続的な成長のカギだと感じる。参考URLThe Korea Herald記事・The Korea Times記事https://www.koreaherald.com/article/10726141https://www.koreatimes.co.kr/business/companies/20260427/cj-cheiljedang-deepens-ties-with-bach-hoa-xanh-to-expand-k-food-in-vietnamTOP Image©Unsplash