コーヒーチェーン大手のスターバックス(Starbucks)が、これまでファンによって非公式に楽しまれてきた「裏メニュー(ドリンクカスタマイズ)」を正式にメニューに採用することを発表した。2025年7月14日より、スターバックリワーズ会員はスターバックスアプリで人気のドリンクカスタマイズを閲覧できるようになり、「オファー」タブに表示されている注目の人気ドリンクカスタマイズを選択するだけで、対象店舗で簡単に注文可能となる。併せて、スターバックスは顧客や従業員からカスタマイズドリンクのアイデアを募るコンテストを実施し、優勝作品が期間限定で実際に販売される企画を実施する。 リワードプログラム(公式アプリや登録済みスターバックスカードでの購入でポイントがたまるプログラム )での割引を縮小する中、企画を通じてブランドへの関心を高める狙いだ。一方で、複雑なドリンクの注文が増えることで、店舗スタッフの作業負担が増大するとの懸念も指摘されている。顧客を巻き込む新たなブランド戦略と課題ブライアン・ニッコル(Brian Niccol)氏のCEO就任以来、同社はコーヒー中心のマーケティングや店舗体験の向上、モバイルオーダーの負担軽減といった方針を推進。同時に、複雑すぎるカスタマイズには制限を設け、価格の標準化も進めてきた。今回のデジタル限定の裏メニュー導入は、こうした効率化の流れとは一部逆行する可能性も。しかし、割引に代わる新たな施策としてカスタマイズ注文の簡易化やコンテスト実施によって顧客を積極的に巻き込むことで、リワードプログラムへの参加を促し、ブランドへの愛着を高めることへの期待は大きい。この新しい試みに合わせて、店舗オペレーションをどう調整していくかが今後の課題となる。出典Restaurant Dive記事https://www.restaurantdive.com/news/starbucks-secret-menu-becomes-official/753139/TOP image©Restaurant Dive